メモ帳あるふぁv2

Since 2004/2009-2022 気が向いたときに長文を書く用。暇人であるときが懐かしく感じます。

うらみち

会社帰りのいつもの講義が終わって、最寄り駅を降りる。少し薄暗いけど、いつもとあまり変わらない光景。「今日は晩酌でもしてみるか」なんて思いスーパーでビールを買い、自転車を止めてある西口へ向かった。
いつもならそばのコンビニでカフェオレを買ってさっさと帰るのだが、そこまで寒くない気温と、雨の予報は何処へやらという雲の無い空に促され、散歩する気分に。いつもはスルーしていた西口の裏側。いろんなお店がかくれていそうなのだけど、なんとなくホームから眺めるだけでしばらく行けずにいたところ。そう、なんとなくなのだ。
わざわざ意気込んで行こう!という距離でもなく、たぶん逃したらしばらく行こうとは思わないだろう。そんなことを思いつつ、薄暗いうらみちをスーパーの袋をさげながら歩く。ちょっと怖いな、と思いつつ自分は大の大人だったことを思い返して苦笑。こんなおっさんが怖いとか言ってどうする。
どこかのコミュニティでみた、みなが和気藹々としていたカフェはいつのまにか閉店していて、新しくイタリアンのお店がオープンしていた。こんなところでオープンするってくらいなのだから、個人経営なのだろう。当たり外れは大きいかもしれないけれど、こんど入ってみようかな。もよりにいい店があると分かったら、なんとなく気分が良い。しかし、カフェに集まっていた人たちはどこへ行ったのだろう。
少し歩いて坂を上ってみた。こんなところにショットバーまで。行き着けのお店なんてのもあれば素敵かもしれない、などと妄想していたら、道を曲げるようにそびえたつ桜の大樹。あまりにも道の真ん中寄りだから、本当に道がカーブしてしまっている。でも、それくらいの生命力があるからこそ、満開に咲き誇るのかもしれないなー。
何も無い最寄り駅だけど、すこし興味が湧いた。そんなつれづれな花の金曜日。花らしさは、最後にしかなかった。